今回は、1974年公開の映画「サブウェイ・パニック」を観た感想です!
乗客を乗せたニューヨークの地下鉄が、武装グループにハイジャックされたことによる、身代金を求める犯人側と公安局との緊迫した駆け引きを描いた物語。
46年前の映画ですが、ツッコミどころ満載で普通に最後まで面白かったです(^^)
映画【サブウェイ・パニック】あらすじ
ニューヨークの地下鉄が武装した男たち4人にハイジャックされる。
列車の中には、警官ひとりを含む乗客18人が乗車していたが、犯人たちは先頭車のみを切り離し人質をとったまま車内に立て篭もろうとしていた。
犯人グループの狙いは、1時間以内に100万ドル用意させること。
犯人グループと交渉することになった公安局のガーバー警部補は、犯人側から1分遅れる度に1人殺害すると脅迫される。
しかし、その直後犯人たちは見せしめにグランドセントラル駅地区主任だったキャズを殺害。
刻々と時間が迫る中、ニューヨーク市長は100万ドルの支払いに同意。
その頃、ガーバー警部補は犯人グループの1人に、元運転士が紛れ込んでいると疑惑を持ち始めるが・・・
キャスト
監督 ジョセフ・サージェント
- ウォルター・マッソー
- ロバート・ショウ
- マーティン・バルサム
- ヘクター・エリゾンド
- アール・ヒンドマン
- ディック・オニール
- ジェリー・スティラー
- トニー・ロバーツ
- リー・ウォレス
映画【サブウェイ・パニック】ネタバレ感想&評価77点
地下鉄ハイジャック犯と警察との緊迫した駆け引きを描いたサスペンス映画です。
原作は、アメリカの作家ジョン・ゴディが1973年に出版した犯罪スリラー小説「The Taking of Pelham One Two Three」
1974年に映画化された後は、1998年にテレビ映画としてリメイクされ、2009年にはデンゼル・ワシントン、ジョン・トラボルタ主演で再度リメイクされました。
今回、わたしが視聴したのはウォルター・マッソーとロバート・ショウ主演による1974年版。
派手なアクションシーンとかほとんどないし、メインは犯人と警察の駆け引きなんですけど、それでも最後まで退屈せず観れました!
まずこの映画の見所は何と言っても、身代金を奪ったあと犯人グループがどうやって地下鉄から脱出するのか、という部分にあると思うんですね。
電車をハイジャックして逃走なんて不可能に感じられるけど、なるほど!そういうことか!って方法で脱出を成功させます。
人質の中に紛れ込んでる警官も見どころのひとつかなー。
ギリギリまで誰が警官なのか分からないし、その人物がどう動くのかも要チェック★
あと、この映画ですね、登場人物が妙に面白いんですよ。
特に笑ってしまうのが、映画の序盤に登場した、日本人視察団みたいなおっさんたち。
日本人らしく、礼儀正しくみんなにニタニタしながらお辞儀するのは良いんだけど、ガーバー警部補の説明や質問は一切無視ww
あの”間”のとり方とか、表情がジワるわ〜。
てっきり英語喋れないから無視してるのかと思ったのに、退場前カタコトだけど喋ってましたよねw
どんな意図で日本人のおじさんたち登場させたのか分からないけど、良くも悪くも海外の人から見た日本人ってあんなイメージなんかなぁ^^;
それに、日本人だけでなく、どうでも良い登場人物まで妙にキャラが濃いんですよ。
無能な市長に、おバカな警官2人組、人質に取られてるのに終始寝てる婆ちゃんとかね。
100万ドルを届ける役目を任された警官2人組、時間迫りながらもギリもう少しで到着!って時に自転車飛び出してきてパトカーごと横転させたり、漫画的展開が面白かった。
あと、登場するハイジャック犯4人の風貌がそっくりなの!
ちょび髭にメガネ、帽子、似たようなコート着てるから、みんな同じ顔に見えちゃってほぼ最後まで誰が誰なのか見分けつかなかったわ。
で、映画の中では、お互いの名前を色で呼び合ってるんですけど、それぞれのキャラはこんな感じ↓
- ブルー(ロバート・ショウ) →→→ リーダー
- グリーン(マーティン・バルサム) →→→ クシャミのおじさん
- グレイ(ヘクター・エリゾンド) →→→ 4人の中で一番暴力的
- ブラウン(アール・ハインドマン) →→→ 一番影が薄め
個人的に、一番好きなキャラがマーティン・バルサム演じるグリーン。
一番優しい感じのおじさんなんですけど、最初から最後までクシャミばっかりしてます。
この鬱陶しいクシャミ、絶対どこかに繋がってるんだろうなと思ったけど、最後の最後に来たー!!って感じ。
ラストは、そのクシャミが命取りになるわけですが、ウォルター・マッソー演じる警部補とのシーンはめっちゃハラハラで、お願いだから鼻押さえてて!!って思いながら見てたw
くしゃみのせいで、グリーンが犯人だと分かった時のガーバーの顔がとてつもなく面白くて声出るくらい笑ったw
たかが変顔見てこんなに笑ったのなんて、子供の時以来だと思うんですけど、それくらいインパクトが強くて今でも忘れられません。
しかも、あの顔のまま映画終わっちゃうから、サスペンスなのに半分コントみたいな終わり方になってて、余計ウケた。
登場人物や、犯人と警察の駆け引き、犯人の逃走方法など、最後まで無駄なく面白かったけど、ひとつ分からないのが何故ブルーはグリーンと逃げなかったのか、という点。
グレイとブラウンが死んだあとは、グリーンだけが何食わぬ顔して地上に脱出しましたよね。ブルーは、逃げ切れないと思ったから地下に残ったのか、それともあの警官にとどめを刺すためだったのか、そこが唯一引っかかるかなー。
しかも、ニューヨーク州に死刑制度がないと分かった途端、自ら感電自殺。
まさか、最後の最後であんな死に方すると思わなかったからビックリよ。
1970年代、パニック映画ブームの中で製作された作品のようですが、派手さはないものの、ユーモアやハラハラするシーンが盛りだくさんなので、過度に期待し過ぎなければ楽しめる作品だと思います。
ニューヨーク大好き人間としては、70年代のニューヨークの町並みや地下鉄の様子が見られるだけで大満足でした(^^)v