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ネタバレ感想 Netflix【ステートレス-彷徨の行方-】は実際に起こった難民問題に着想して制作された物語

Netflix ステートレス彷徨の行方

Netflixリミテッドシリーズ『ステートレス-彷徨の行方-』の配信が7月8日(水)からスタート!

オーストラリア移民拘留センターを舞台に、過去を捨てた自国の女性、家族とともにオーストラリアを目指した男性、追い詰められていく移民局職員そして、金のために転職した父親たちの視点から描かれた物語です。

本作は、実話から着想を得て制作されたドラマとなっております。

想像していたよりもよくできたドラマで面白かったです。

Netflixドラマ【ステートレス-彷徨の行方-】あらすじ

CAとして華やかな世界で働く36歳のソフィ。
しかし、ソフィは家族からのプレッシャーに耐えきれず家を飛び出し、怪しい自己啓発団体にのめり込んでしまう。
家族を捨て、集団生活を送るようになったソフィだったが、尊敬していた団体のトップ、ゴードンから酷い裏切りを受ける。
それでも尚、団体にすがろうとするソフィを、ゴードンや妻のパットはグループから締め出す。
行く宛を失くしたソフィは、ホステルで出会ったドイツ人女性になりすまそうとする。

アフガニスタンに住むアミールとその家族。
アミールは、娘ミナとサディアのためにオーストラリアへ亡命することを決意。
難民を斡旋する男に大金を払い出発するが、パスポートと申請書類を取られてしまう。
詐欺被害にあったアミールは、金を取り返すため男たちのアジトを襲撃。
アミールは、妻と2人の娘を別のボートに乗せ、オーストラリアで落ち合うことを約束。
しかし、オーストラリアの移民拘留センターにいたのは長女ミナだけだった。

妻と3人の子供を持つ優しい父親キャメロン。
キャメロンは、家族に良い生活をさせるため、友人から誘われた移民拘留センターに転職する。
面倒見のよいキャメロンは、収容者たちからも慕われていたが、数週間経過したある日、残酷な現実を突きつけられる。
上司であるタワキが、収容者たちに暴行をはたらき、それが大問題に発展。
その場にいたキャメロンは、内部告発と、家族の生活を天秤にかけ悩む。

キャスト&登場人物

原作・制作
ケイト・ブランシェット
エリス・マクレディ
トニー・エアーズ

  • イヴォンヌ・ストラホフスキー
  • ジェイ・コートニー
  • ケイト・ブランシェット
  • アッシャー・ケディー
  • フェイザル・バジ
  • ドミニク・ウェスト

登場人物

ソフィ
CAとして働く36歳独身女性。両親と姉マーゴの4人家族。
幼い頃から姉と比べられ、精神的に限界を迎える。

アミール
娘の未来をオーストラリアに賭けた男。
父親として娘を想う執念がすごい。

キャメロン
妻と幼い子ども3人の父親。心優しく子煩悩。プール付きの家で暮らすため、移民拘留センターに転職。

クレア
舞台となるバートン移民収容所に赴任した新任のボス。20年務めた政策部から突然移動を命じられてしまう。

Netflixドラマ【ステートレス-彷徨の行方-】感想&評価90点

オーストラリア移民拘留センターに関わる4人の視点から描かれた物語。

実話を基に制作されたということで、とても興味深く見ごたえのあるドラマに仕上がっていました!

物語の中で、イヴォンヌ・ストラホフスキー演じるオーストラリア人女性ソフィが移民拘留センターに紛れ込みますが、これは実際に起こった出来事のようです。
詳しいことは分かりませんが、自国民が紛れ込んでて何ヶ月も気付かないってある意味スゴイですよね。

オーストラリアの難民問題と言えば、一時期国際社会から非難を浴びています。というのも、オーストラリアを目指した難民たちを、近隣の島国へ送り、同国のオーストラリア政府が設けた劣悪な施設で彼らを収容していたからです。

飲水や食料も満足に与えず、猛暑の中エアコンもない場所で、感染症も蔓延していたんだとか・・・。
ドラマ内でも描かれていますが、申請を拒否され続け、自国へ戻ることも、前へ進むこともできず、収容施設に4年以上拘留された人たちも存在します。

私は、ワーホリ制度を使ってオーストラリアに1年滞在した経験があるんですけど、移民っぽい雰囲気の方たちをよく見かけたので、オーストラリアは、移民難民問題に関してもっと開けた国だと思っていました。

勿論、オーストラリア政府は、正規に入国する移民難民に関しては受け入れてきたみたいですが、ボートなどでやってくる密航者たちには厳しい対応を取っていたそう。
だからと言って、生きるか死ぬかの状況で自国を離れなければいけなかった人たちを劣悪な施設に収容して暴行するってのは人としてどうなのかと思いますけど。

と言っても、難民問題って日本人の私たちにはあまり馴染みがないので、外から見た感想しか言えないですよね。日本には、労働している外国人は多くいても、ドラマに登場するような難民と呼ばれている方たちはほとんどいないのが現状ですからね。

日本の難民認定はとても厳しいので、ほぼ起こらない事だと思いますが、もし日本に多くの難民が押し寄せてきたら・・・と考えると酷いとか可哀想っていう感想だけでは済ませられないなぁと思いました。

感想とか

ドラマの感想ですが、どの登場人物を取ってみても、とても気の毒だなという印象を受けます。

まず、ソフィという女性がぶっ飛び過ぎてて、一気に物語に引き込まれました。
人間弱ってる時って何かに縋りたくなるものですが、ソフィも運悪く変な自己啓発団体に引っかかってしまいます。
それが彼女が転落していくキッカケとなるわけですが、それ以前に家族との確執なんかもあって、精神的にギリギリだったのが伝わってきます。

それにしても、移民拘留センターの身体検査にいきなり登場したときは、ビックリして思わず「ぇええ!!」って声がでました。
ずっと不思議だったんですよ、家族や自己啓発団体から逃げた女性が移民問題のドラマに何の関係があるのかと。それからの、あの展開ですからね(笑)

自分を認めて欲しい、愛して欲しいと願っていただけなのに、あんな結末になるなんて可哀想でした。
ソフィを演じたイヴォンヌ・ストラホフスキーの演技も見ものですよ。

次に、オーストラリアに夢を見て、家族とともに亡命してきたアミール。

詳しくはネタバレ↓の方に書きますが、
娘を想い、移民局の職員にミナは自分の子供じゃない、赤の他人だとウソを付くシーンは観てるこっちまでウルウル。

亡命するために、多少なりとも犯罪に手を染めなければならない難民の方たちって多いと思うんですよ。
でも、それが移民局にバレたら収監されるか、自国に送還されるかのどちらか。
幸い、娘の方はなんとかビザの取得に成功するけど、アノ流れだとアミールは送還されるのかなと。

将来、アミールがオーストラリアでビザを取得できる可能性もほぼないだろうし、そう考えると、親子が再び一緒に暮らすことなんてもう無理なんですよね・・・。
分かっていながら娘を送り出したアミールの気持ちを思うとホント泣けました。

移民拘留センターで働く職員たちが、徐々に追い詰められていく姿も印象的でしたね。

職員で収容者たちに暴力を振るうタワキってババアがいたけど、この人も拘留センターの中でこんな人格になっちゃったんだろうね。

まぁ、要するに移民拘留センターという場所は、収容者だけでなく、職員の心までも破壊しちゃうのよって事なんでしょうね。

ネタバレ

ぶっ飛び過ぎたソフィ

家族から逃げるため、自己啓発団体に入るが、そこで団体トップのゴードンからレイプされる。
ホステルで知り合ったドイツ人女性「エヴァ・ホフマン」のパスポートを盗み、彼女に成りすましドイツへ渡航しようとするが、チケットを購入するお金がない。

途方に暮れるソフィは、移民拘留センターに紛れ込み、ドイツへ送還してもらおうとするが、計画は上手くいかない。

次第に、自分をレイプしたゴードンの幻覚を見るようになり、精神病を発症してしまう。

その頃、姉のマーゴは数ヶ月前に行方不明となった妹ソフィを探し回っていた。
ソフィの元同僚の力を借り、マーゴはついに移民拘留センターに収容されているドイツ人女性が妹ソフィだと突き止める。

ソフィは精神病院へ運ばれ、マーゴと再会を果たすが、自分が誰なのかさえ思い出せないほど精神病は悪化していた。

可哀想なアミール

オーストラリアを夢見て、妻と娘2人を連れアフガニスタン脱出を計画するが、斡旋してくれた男たちは詐欺集団だった。

騙され、金を取られたアミールは、同じく被害に遭った男性と一緒に金を取り返しに向かうが、追いかけてきた男たちともみ合いになり、アミールと一緒にいた男性がひとりを刺してしまう。

何とか、次のボートに乗り込み無事オーストラリアに到着したアミールは、長女ミナと再会を果たすが、妻と次女のサディアは溺死したことを知り、ひどく打ちのめされてしまう。

その後、ビザ取得を巡って移民局の職員たちとの面接に挑むアミールだったが、亡命資金に関する矛盾を指摘され、口ごもってしまう。
その様子に異変を感じた職員は、連邦警察に連絡。

捜査の結果、アミールが詐欺グループに加担していると誤解され、密航斡旋罪、もしくは国際法違反の罪が課せられそうになり、ビザの取得は絶望的に。

娘のミナは、クレアの働きかけもありなんとか、ビザの取得に成功。
アミールは、唯一残された娘ミナの幸せを願い、里親の元に送り出した。

キャメロン人格崩壊

妻と幼い子ども3人を抱える男キャメロンは、家族に裕福な生活をさせるため、移民拘留センターに転職する。

最初は、収容者との交流を楽しんでいたキャメロンだったが、次第に施設の異様な雰囲気に気付いていく。

ある日、上司のタワキが収容者を暴行、その現場に居合わせたキャメロンは悩んだ末、クビ覚悟で内部告発する。
しかし、上層部がその事実をもみ消してしまう。

暴動や上からの圧力でボロボロになったキャメロンは、泣き止まない子供たちや、言うことを聞かない収容者に暴行してしまう。

精神的限界に達したキャメロンは、移民拘留センターを退職することを決意した。

心痛めるクレア

移民局の政策部で20年間活躍したクレアは、突然移民拘留センター長の職に移動させられてしまう。

最初は、収容者たちに寄り添う姿勢を見せていたクレアだったが、彼女もまた上からの圧力やマスコミ、暴動に追い詰められていく。

そんな中、アミールと娘ミナが置かれている状況に心を痛めるが、アミールの犯罪を見過ごすことができなかったクレアは、連邦警察に通報。

ミアが自殺未遂を図ったと知り、自分の行いが正しかったのか自問自答する。

そして、ミアがビザ取得できるよう働きかけた。

まとめ

オーストラリアに残りたい人と離れたい人、そんな彼らを収容する施設で働く職員たちのドラマでした。

難民問題など普段あまり考えることがないので、そういう意味では関心をもつ良いキッカケになったと思います。

約55分、全6話構成のドラマです。
移民難民問題がとても分かりやすく描かれているので、興味のあるかたは是非チェックしてみてください。