「LOVE,サイモン 17歳の告白」は、2018年に公開されたLGBT系の映画。
LGBTに悩む少年の恋や苦悩しながら成長していく様子が描かれています。
今までLGBT向けに作られた映画やドラマをたくさん観ましたけど、これは最高傑作のひとつでしょう。
十代のときに出会いたかったなーと心から思えた作品です。
映画【LOVE,サイモン 17歳の告白】あらすじ
平凡な17歳のサイモンは、家族や友人たちに囲まれて充実した高校生活をおくっていた。
しかし、そんな彼には誰にも言えないゲイという秘密があった。
ある掲示板で同級生にブルーというゲイの男の子がいることを知ったサイモンは、思い切って匿名でメールを送ってみることに。
すると、ブルーと名乗る男の子から返事が返ってきてその日からふたりは本名も顔も知らないメル友になる。
サイモンは、次第にブルーに惹かれはじめ、誰がブルーなのか気になり始める。
そんなある日、学校のパソコンからブルー宛にメールを書いていたところ、ログアウトし忘れて同級生のマーティンにメールを見られてしまう。
サイモンの親友アビーに片思い中だったマーティンは、自分とアビーの仲を取り持たなければゲイであることをバラすとサイモンを脅迫した。
サイモンは必死でアビーとマーティンの仲を取り持とうとするが、結局マーティンはアビーに振られ、腹いせにサイモンがゲイだということとブルー宛に書いたメールのスクリーンショットを掲示板に載せた。
この日から、サイモンの平凡だった日常は大きく変わってしまう。
サイモンは、最悪な形で家族や友人にカミングアウトしなくてはならなくなった。
そして、カミングアウトする勇気がなかったブルーはサイモンからのメールを拒絶するようになり・・・
キャスト
監督 グレッグ・バーランティ
- ニック・ロビンソン
- ジェニファー・ガーナー
- ジョシュ・デュアメル
- キャサリン・ラングフォード
- アレクサンドラ・シップ
- ローガン・ミラー
- ホルへ・レンデボルグ・Jr
- トニー・ヘイル
- ナターシャ・ロスウェル
- キーナン・ロンズデール
映画【LOVE,サイモン 17歳の告白】ネタバレ感想と評価95点
LGBTの入門として観るのに最適な映画でしょう。
特に、自分が周りと違うと感じ始め、悩んでいるティーンにおすすめしたいです。
自分がサイモンと同じ年頃のときに、是非出会いたかった作品ですね。
自分が同性愛者であることを家族や親友にさえカミングアウトできない孤独感や、そんな状況でも誰かを好きになってしまう恋心などが描かれており、全く無駄なシーンがなく最後まで面白かったです。
この映画を観ながら、昔の自分を思い出しすごく懐かしい気持ちになりました。
映画では、サイモンが同級生の誰かに恋をしてしまうんですけど、そういう淡い恋だけでなくゲイであることを脅迫され、学校中にバラされてしまうという残酷なシーンもあります。
実際、同性愛者だということで学校や職場でイジメにあうケースも少なくないので、そういう現実的な部分も上手く描かれていて良かったと思います。
自分だったら、秘密のメールを見られた時点で脅迫される前にカミングアウトするかなー。
だって、カミングアウトしない限りこういうクズに一生付きまとわれるなんてたまったもんじゃないもん。
映画の主人公サイモンは、秘密をバラされてしまうことを恐れ、マーティンの言うことを聞きますが、結局ゲイであるということをバラされてしまいます。
このシーンが本当に観ていて腹が立ちました。
こんなことされたら、思い悩んで自殺してしまう子だっていると思うんですよね。
秘密にしているLGBT当事者にとってカミングアウトするってことは、それだけ人生を大きく左右するような出来事なんです。
昔付き合っていた元カノと喧嘩したとき、まだカミングアウトしていなかった私に、親にバラすって言われたことがあって、あのときの恐怖っていったら半端なかったです。
サイモンの話に戻りますが、結果的にゲイであることをバラされたことが彼を大きく成長させます。
まず、親友のアビーにカミングアウトしたシーンが素敵で印象的♪
自分に片思いしていた親友の女の子リアとのシーンは、観ていて切なかったけど、友達っていいなぁと素直に思いました。
両親や妹とのシーンは泣きました(笑)
特にゲイをネタにジョークをとっていたお父さんは、息子がゲイだったという事実に自分の愚かさを悔い、今まで傷つけたかもしれない息子に涙を流し謝ります。
自分の息子や娘が同性愛者だと受け入れられない親御さんも多いと思いますが、どんなに同性愛者を毛嫌いしていたとしても、子供の幸せを一番に考えてくれるご両親なら理解してくれる可能性はゼロではないはず。
私の両親は、同性愛者に対して嫌悪感が酷く、カミングアウトなんてしたら親子の縁を切られるんだろうなーと想像したけど、実際は違い私の告白を静かに受け入れてくれました。
サイモンの両親みたいに涙を流して・・・って感じではなかっけど、私達が思っている以上に親は子供の幸せを一番に願っているんだなと心から思った出来事でした。
同性に片思いする苦悩や、カミングアウトする恐怖とか、本当若いLGBTの子たちに向けた教科書のような映画だったと思います。
こういう映画が自分の殻を破るキッカケになれば良いですよね。
ネタバレの部分ですが、サイモンがメール交換していたブルーは、同級生の「ブラム」という男の子でした。
サイモンに「ポテトちょうだい」って言った黒人の可愛らしい男の子です。
ラストで、サイモンが全生徒向けに書いたメールがすごく共感を持てました。
そのメールの最後には、もう連絡が取れなくなってしまったブルーへ向けたメッセージも添えられていました。
そんなサイモンの行動に勇気をもらったブルーは、サイモンが待つ観覧車へ向かいハッピーエンドで終了\(^o^)/
観ている方も、最後まで誰がブルーなのかわからなくてそういう部分も楽しめました!
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最高のLGBT向け映画だと思いますよ!!
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