邦画

映画【生きてるだけで、愛。】あらすじネタバレ&感想と評価・私は私とは別れられない

「生きてるだけで、愛。」は、2018年に公開された躁うつ病で引き込みの彼女と、その彼氏の同棲を描いた映画です。

ストーリーはカナリ重いですが、主演の趣里さんと、菅田将暉さんの演技がすごくて、あっという間に引き込まれました。

趣里さんのご両親って水谷豊さんと伊藤蘭だったんですね。
知らなかったので更におどろきです^^;

映画【生きてるだけで、愛。】あらすじ

出版社でゴシップ記事を書く津奈木は、飲み会で少し変わった無職の女、寧子と出会う。

同棲を始めたが、寧子は鬱病が招く過眠症のせいで引きこもり状態だった。

津奈木は、日々仕事をこなしながら、そんな彼女を支えた。

ある日、寧子はコンビニのアルバイトの面接に行くことを決意するが、約束の時間に寝過ごし自分が心底イヤになる。

津奈木に夕飯を作ってあげようとしても、なにひとつ上手くいかず絶望状態だった。

そんなとき突然、津奈木の元カノ安堂が訪ねてくる。

安堂は、3年ぶりに電車の中で津奈木を見かけ、彼が昔よりも男らしくなっていたことからもう一度寄りを戻したいと考えていた。

そして、まず寧子と津奈木を別れさせようと考えていたのだ。

安堂は、寧子を自立させるために行きつけのカフェへ連れていきアルバイトとして雇うよう店主に頼んだ。

強引にアルバイトを決められた寧子だったが、カフェで働くひとたちは皆良い人たちで、寧子も徐々に回復しているようだった。

しかし、その頃から仕事が上手くいかなくなっていた津奈木と、元気になっていく寧子の間で大きな溝ができていき・・・

キャスト

監督 関根光才

  • 趣里
  • 菅田将暉
  • 田中哲司
  • 西田尚美
  • 松重豊
  • 石橋静河
  • 織田梨沙
  • 仲里依紗

映画【生きてるだけで、愛。】ネタバレ感想と評価77点

邦画観てこんなにストーリーに引きつけられたのは久しぶりです。

まず、ふたりの出逢いのシーンがすごい!!

自販機に頭からツッコミ血を流しながら全力疾走する寧子と、それを追いかける津奈木(笑)

一瞬、何の映画見せられているのか忘れるほどあのシーンは衝撃的でした。

映画の前半は、寧子の態度があまりにも酷く、鬱病で苦しんでいる方々に対して世間の誤解が生まれそうなシーンが続きます。

寧子が意味不明なことで怒るシーンは、気が狂った母親とどうして良いか分からず佇む可哀想な息子のようにも見えました。

最初の方は、寧子は鬱病を理由に甘えているのでは?と思ったけど、ストーリーが進むにつれ、カナリもがき苦しんでいる様子が伝わってきます。

「私鬱病だから」みたいな台詞があったと思うんですけど、寧子の場合うつ病というよりは、躁うつ病なのかなと思います。

専門家ではないですが、うつ病と躁うつ病は異なる疾患なので、そういう部分をハッキリ描かないとうつ病の人に対する誤解が生まれそうですね。

津奈木も仕事のストレスと、寧子との関係や接し方に疲れていきます。

片方がこういう疾患を患っていると、共倒れになるケースが多いと聞いたことがありますが、そういう部分も恐ろしく上手に描かれていました。

菅田将暉さんの演技が本当に素晴らしかったとおもいます。

そして、津奈木の元カノ安堂を演じた仲里依紗の意地悪な演技も良かったですね^^;

人生上手く行かないからって、偶然見かけた元カレに執着して、精神病んでる彼女を攻撃するとか、そういう性格が災いして貧乏くじ引いてるの気付けよってイライラしながら観てました。

結局、その意地悪が寧子の社会復帰を手助けしたわけですが、安堂とは違いカフェの人たちが皆優しい人ばかり。

そんなカフェで働きながら、少しずつ回復しているように思われた寧子だけど、そんな時ウォシュレット事件が起こります。

ウォシュレットが怖い寧子と、それが理解できないというか冗談だと思ったカフェの人たち。

やっぱり自分は皆と違うし、皆にもこんな自分見抜かれちゃったって一気にスイッチが入ってしまい、トイレに閉じこもります。

カフェのトイレから、アパートまで服を脱ぎながら全力疾走する寧子ですが、屋上に着いた頃には想像通り全裸(笑)

屋上のシーンは、寧子の人生に対しての絶望が痛いほど伝わってきて観ていて苦しかったです。

やっと見つけたかもしれない自分の居場所を自ら壊してしまい、やっぱり自分はダメなんだ、生きてるだけで本当疲れるという、どうしようもない絶望の気持ちが現れているシーン。

「私は私とは別れられない。津奈木はいいな〜 私と別れられて。」

この台詞めちゃくちゃ印象に残っているんですけど、この言葉に色々考えさせられ涙が出てきました。

私自身、昔似たような状況に陥ったことがあり、自分からは逃げられないんだと絶望したことがあったので、あの場面は観ていて辛かったですね。

映画の前半は、寧子のワガママや態度がけっこう酷いですが、なぜ津奈木に対してあんなに怒っていたのか、イライラをぶつけていたのか、最後まで観れば寧子を少しだけ理解できると思います。

何度も言いますが、趣里さんと菅田将暉さんの演技が素晴らしすぎました!!

とても重い内容なので、どうしても好き嫌いが別れると思いますが、美しく繊細なストーリーなのでオススメです。