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Netflix映画【あるアスリートの告発】は生々しく腹立たしい!あらすじネタバレ&感想

netflix あるアスリートの告発

6月24日(水)より、Netflixにて「あるアスリートの告発」が配信開始されました!

本作は、2016年に日本でも大きな話題となった「アメリカ体操連盟性虐待事件」に関するドキュメンタリー映画となっております。

実際、チームドクターから性虐待を受けた被害者や、医師の悪事を暴こうとした記者たちが実名で出演しています。

1時間40分ほどのドキュメンタリーですが、被害者の証言や体操連盟の証拠隠蔽、裁判記録など、けっこう濃い内容でした。

Netflix映画【あるアスリートの告発】あらすじ

3才から体操を始めたマギー・ニコルズ。
生まれ持った才能もあり、小2ではすでに名前を知られるほどの選手に成長し、10才で全国大会優勝を果たした。

両親も早朝からマギーの送り迎えをするなど、オリンピック出場の夢を持つ娘をサポート。
15才になったマギーは、ついにアメリカナショナルチームに加わり、オリンピックへ向けた本格的なトレーニングをスタートさせた。

日々の過酷なトレーニングで背中を痛めたマギーは、チームドクターであるラリー・ナサール医師に治療を受ける。
しかし、マギーは治療の最中とてつもなく不快な事をナサール医師からされ、友人でオリンピック選手のアリー・レイズマンに相談。

アリーもまたナサール医師から同様の行為をされていた。
マギーの両親は、娘が性虐待を受けた事を知り、体操連盟会長であるスティーブ・ペニーに連絡を取った。

ペニーは、警察へ通報すると騒ぐマギーの両親をなだめ、連盟が調査を行い通報することを約束するが、その後証拠の隠蔽を行った。

そんな中、インディスター紙がナサール医師による性的暴行に関する訴えを入手していた。
ナサール医師の記事が掲載され、それを目にした一人の女性が声を上げた。

彼女の名前は、レイチェル・デンボランダー。
16年前にナサール医師から性的暴行を受けた元体操選手だった。

当時10代だったレイチェルは、ナサール医師による性暴力を関係者に訴えたにも関わらず、手を差し伸べる者はひとりもいなかった。

そして、レイチェルの告発を期に、元オリンピック選手のジェイミー・ダンツスチャーやジェシカ・ハワードらが次々と当時の被害を証言し始める。

Netflix映画【あるアスリートの告発】ネタバレ&感想

日本でも大きく取り上げられた事件なので、まだ記憶に残っている方も多くいるのではないでしょうか。
わたしもこの事件については何となく知っていたものの、ここまで酷い事件だとは思っていなかったので衝撃を受けました。

29年間にわたり、アメリカ体操のチームドクターであったラリー・ナサール。
優しくて、面白くて、お菓子をくれて、表の顔は優しい先生ですが、裏の顔は治療と称して少女たちに性的虐待を行うロリコン変態医師でした。

生々しい表現になるのでここには書けませんが、少女たちの親がいる前でもタオルで隠して触ってたそうで、その大胆さに驚きます。

被害者の中には、オリンピック選手も数名含まれていますが、ビックリするのがオリンピック中選手村でも行為に及んでいたということ。

怖ろしいなと感じたのが、体操連盟が作り上げている体勢なんですよね。
早い子だと10代前半で代表入りし、それから毎日厳しいトレーニングを課せられます。

なので、自分が受けた行為が虐待なのか、それとも指導や治療の一貫だったのか区別が付かないという点。何をされても気付かない、もしくは気付かないフリをしなければいけないギリギリの精神状態に置かれているのです。

それほど、体操連盟やナショナルチームのコーチであったカローリー夫妻の指導が行き過ぎているということなんですよね。
中には、ナサール医師から性虐待を受けたと訴えた少女たちも何人かいたようですが、逆に訴えた彼女たちの方が頭がオカシイというふうに洗脳されたそうです。

今まで少女たちが声をあげられなかったのは、体操連盟が匿名での告発を棄却していたのも大きな要因かなと思いますね。
だって皆オリンピックを目指している子たちでしょ?もし実名で告発しようものなら、間違いなくそこで選手生命は立たれるでしょう。

現に、マギー・ニコルズは、オリンピック出場が確実なほどの成績を残していたにも関わらず、代表どころか控えとしても選ばれませんでした。
これは、間違いなく体操連盟会長のペニーの嫌がらせなんですよ。

異論を唱える者は、実力に関係なく排除するというのが、ペニーのやり方だったのです。

3才のころからオリンピックを夢見て頑張ってきた少女がチームドクターから性的虐待を受け、告発すると選手生命を立たれるとか、あまりにも理不尽すぎます。

そんなマギーですが、ナショナルチームから抜けた現在は、オクラホマ大学の体操部で活躍しており、2018年にはNCAAで個人総合種目優勝、2019年にも再びチャンピオンに輝いています。

こんなに才能ある選手がロリコン野郎と金に目がくらんだク○ジジイに夢を壊されたなんてね・・・。

裁判が始まり、被害者が500人以上にも及ぶ事実が明らかになりました。
その中には、元オリンピック選手9人も含まれています。

マギーが告発してからペニーがFBIに通報するまで5週間経過していますが、この間に手を回し証拠隠蔽を図ったようです。

疑問に思ったのが、なぜFBIも捜査に乗り出さなかったのかという点ですよね。
これは、権力のあるペニーが連邦捜査官に仕事の口利きをし、買収していたからです。

自分の権力を使って、金欲しさ自分可愛さにどこまでも汚い男ですよ。
ナサール医師の悪事を知っていたのは、ペニーだけでなく、ナショナルチームのコーチであるカローリー夫妻も同様です。

知っていながら1ヶ月に1度ある合宿にナサール医師を毎回同行させていたのだから、コイツらの罪も大きいですよ。

ペギーの告発から、そのまま1年以上が経過し、野放しだったナサール医師はその間も少女たちを虐待し続けました。

ナサール医師は、司法取引に応じたものの、第一級性犯罪で事実上の終身刑が言い渡されています。

裁判映像もありますが、当時被害者だった少女たちが次々と実名で証言します。

「今の私たちには声も力もある。勇気を持ってあなたの悪事を止めに来た」という元オリンピック選手のジェイミー・ダンツスチャーの言葉が印象的でした。

ジェイミーは、こうも言っています。
「オリンピックに出場したにも関わらず、何も誇れるものがなかった。やっと自分をオリンピアンだと思える。これでやっと前に進める。」

幼い頃から過酷なトレーニングをして、やっと夢だったオリンピックの舞台にたったはずなのに、自分を誇れなかったと感じるのは、信頼するドクターから性的虐待を受けたこと、それなのに声をあげず黙ってしまったことが彼女の心に暗い影を落としたんだと思います。

一番最初に実名で告発したレイチェル・デンボランダーは裁判で、「司法取引で罪が軽くなるような事があってはならない。どうか一番重い刑に・・・」と涙ながらに訴えていましたが、ナサール医師が行った罪の大きさが彼女の表情から伝わってきました。

今回、現役選手だったマギー・ニコルズや、元オリンピック選手の告発により、事件が明るみになったわけですが、
もしあの時マギーが訴えを起こしていなければ、ナサール医師の悪事が暴かれることもなく、今尚少女たちに性虐待を行っていたかもと考えるとゾッとします。

チームドクターだけでなく、コーチや米国体操連盟という根っこから腐っていたので、被害にあったとしても力のない少女たちには為す術もなかったんでしょうね。

500人にも及ぶ被害者の中には、間違いなく人生を壊された少女たちもいるはず。
そう考えると、ナサール医師が行った行為はあまりにも酷く、罪を償うために死ぬまで刑務所の中で他の囚人に痛めつけられたらいいのにとさえ思ってしまいました。

それにしても、今回勇気をもって声をあげた現役選手や当時少女だった女性たちがすごくカッコよかったです。

ラストの裁判シーンでは、観ているこっちまで感情移入してウルウルしそうでした。
生々しい表現もあるんですけど、事件に関して詳しく知ることができるので、興味のある方は是非チェックしてみてください。